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春駒日記




富岡麻紀ひとり芝居「春駒日記」
新宿ゴールデン街劇場
2009年2月22日(日)・3月1日(日)19時~
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吉原講座12 吉原移転2
「吉原が近すぎはせぬか?」
こんな声が江戸城のあちらこちらから聞こえてくるようになってきました。

いきなりここをご覧になった方は、なんのことかサッパリ分からないと思いますが、ここでは今、吉原遊廓の、日本橋人形町から千束への移転のお話をしております。長い長い歴史のほんの一部分ですが、もしよろしかったら、ご覧下さい。

さて、明暦2年(1656)ですから、幕府の公許遊廓として、日本橋葺屋町の葦原の真ん中に開業してから39年後です。江戸の発展とともにすっかり町人地に囲まれてしまった吉原は、市街地の有効利用のため、また風紀上の理由からも、どこか離れた土地へ移転する必要に迫られております。

移転先として幕府から提案されたのは、本所と千束の二ヶ所でした。好きな方を選んでいいと幕府から言われた吉原側は、千束を選びます。日本橋からの直線距離でいえば、恐らく本所のほうが近いでしょう。ただ、その頃の隅田川には、今の北千住駅ちかくの千住大橋のほか、一本も橋がかかっていませんでした。これは前回お話した、まち作りの発想の問題だと思われます。敵の侵入に強い城下町を作っていたのですから、わざわざ橋をかける必要はありません。一方、吉原は客商売です。わざわざ不便な川の向こうに行くことはない、と多少遠くても徒歩だけでいける千束を選んだと考えられます。
しかし、まもなく明暦の大火が起こり、その後、防災上の理由から両国橋がかけられました。「しまった、本所にしとけばよかった」と、思ったかどうかは知りませんが、ともかく、吉原は千束へと移転することになりました。明暦二年十月九日に通達、十一月に移転料1万3000両が下され、明暦三年の春には、移転先の建設を始めるという約束が交わされます。

ここで、吉原移転に際して、幕府から出された条件を細かく見てみましょう。

一、只今迄は二町四方の場所なれ共、新地しては五割増し、二町に三町の場所被下置候事

「吉原講座第7回」でもご紹介したとおり、吉原の開業を許可するにあたって、幕府から下された土地は、二町(約200m)四方でした。それをこのたびの移転にあたって、二町三町に広げてあげようというのです。この二町三町がどのくらいの広さなのか、それは今も吉原に行けば、身体で感じる事ができます。ようやく、歴史が現代に寄り添ってきました。

一、只今迄昼計商売致候得共、遠方へ被遣候代り、昼夜の商売御免の事

「吉原講座第10回」でお話しました。せっかくの公許遊廓なのに、湯女風呂に客をとられて押されがちだった吉原。その原因の一つが、昼間しか営業していないという点でした。それを、「移転後は遠くもなるので夜の営業を許可しよう」というのですから、嬉しい話です。

一、御町中二百件余有之候風呂屋共、悉御潰し被遊候事

これも湯女風呂対策です。街中にある200件近い風呂屋をことごとく潰してしまう、というのです。でもこれは「吉原講座第10回」でご紹介したとおり、「やっぱり」無理でした。風呂屋がだめなら、というのでお茶屋のふりをしてみたりと、様々な方法で安価な売色は続いて行きます。これらをひっくるめて、「私娼」といいますが、この私娼については、また改めてご紹介します。品川の花魁道中のご紹介の欄でも触れている、四宿の飯盛女や岡場所なども、すべて私娼です。私娼はかくも賑わっていくのです。

ただ、このときの湯女風呂の取り潰しはなかなか気合が入っていたようで、湯女風呂ではたらいていた湯女たちが、たくさん吉原へ移籍させられています。吉原初の名妓、勝山太夫も、その中の一人です。彼女については、また回を改めてご紹介します。

一、遠方へ被遣候に付き、山王・神田両所の御祭礼、並出火の節火消等の町役御免の事

遠くにいくので、祭りや火事の時の役目を負わなくて良い、という事です。
このあたりは、あまり詳しくないので、ササッと次に行きます。

一、御引料として御金一萬三千両被下候(小間一間に付き十四両ならし)

お金の話は苦手なのでさらっと流します。要は移転料として、1万3000両与えるという事で、これは前述のとおり、明暦二年に支払いがなされています。

こうして、来年に控えた千束移転への期待と不安に胸を膨らませながら、明暦二年は暮れていくのでした(つづく)

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この記事に対するコメント
はじめまして
一人芝居良いですね。。。楽しみです。
私も夜はホステスですよ。

前世吉原におりました。

二人芝居敢行の際は是非お誘い下さいませ^^
【2008/06/10 05:28】 URL | 薄雲 #- [ 編集]


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